イスラエルの王である主
イスラエルを贖う万軍の主は、こう言われる。
わたしは初めであり、終わりである。
わたしをおいて神はない。
だれか、わたしに並ぶ者がいるなら
声をあげ、発言し、わたしと競ってみよ。
わたしがとこしえの民としるしを定めた日から
来るべきことにいたるまでを告げてみよ。
恐れるな、おびえるな。
既にわたしはあなたに聞かせ
告げてきたではないか。
あなたたちはわたしの証人ではないか。
わたしをおいて神があろうか、岩があろうか。
わたしはそれを知らない。
無力な偶像
偶像を形づくる者は皆、無力で
彼らが慕うものも役に立たない。
彼ら自身が証人だ。
見ることも、知ることもなく、恥を受ける。
無力な神を造り
役に立たない偶像を鋳る者はすべて
その仲間と共に恥を受ける。
職人も皆、人間にすぎず
皆集まって立ち、恐れ、恥を受ける。
鉄工は金槌と炭火を使って仕事をする。
槌でたたいて形を造り、強い腕を振るって働くが
飢えれば力も減り、水を飲まなければ疲れる。
木工は寸法を計り、石筆で図を描き
のみで削り、コンパスで図を描き
人の形に似せ、人間の美しさに似せて作り
神殿に置く。
彼は林の中で力を尽くし
樅を切り、柏や樫の木を選び
また、樅の木を植え、雨が育てるのを待つ。
木は薪になるもの。
人はその一部を取って体を温め
一部を燃やしてパンを焼き
その木で神を造ってそれにひれ伏し
木像に仕立ててそれを拝むのか。
また、木材の半分を燃やして火にし
肉を食べようとしてその半分の上であぶり
食べ飽きて身が温まると
「ああ、温かい、炎が見える」などと言う。
残りの木で神を、自分のための偶像を造り
ひれ伏して拝み、祈って言う。
「お救いください、あなたはわたしの神」と。