顔の見える交わりを築くために〜新潟地区訪問
第6回社会委員会が9月28〜29日東中通教会で開催された。一日目は、新潟地区における被災支援等の働きとハイブリッド礼拝システムについて、新潟地区の牧師方と一緒に学ぶことができた。二日目は、新潟県立環境と人間のふれあい館−新潟水俣病資料館(以下、資料館)に行き、新潟水俣病についての学びを深めた。
大塚啓子委員による開会礼拝をささげた後、「新潟地区被災支援と被災支援トレーニングとしての雪堀キャンプ」と題して、長倉望牧師(新潟)より発題がなされた。新潟地区は、2004年7月に豪雨災害、10月に中越地震を経験した。そのため、「被災支援委員会」が2004年から常設委員会として立ち上げられ、北・中央・南の3地域より3名の牧師が委員となっている。なお、被災時は牧師全員が支援委員となるとのことであった。また東日本大震災の際は被災地巡回訪問を実施したこと、顔が見える関係を築き被災者ファーストを心がけたこと、被災経験者自身が次の支援者になって支援体制が生まれたことが話された。雪堀キャンプは、2005年から2月下旬の雪まつりと合わせて実施され、日中は1階のリビングに光を届ける雪堀のボランティア、夜は被災支援学習を行う。キャンプの目的は、ネットワークの醸成であり、何かあったらそこにいる「震友」をつくること。支援には触媒になる人が必要で、関東教区のバックアップのもと行っていると報告された。
次に「ハイブリッド礼拝システムについて」片岡賢蔵牧師(東中通)が発題した。現代の世俗メディアはまなざし、接触、交わりの3つが不在であるが、教会は父なる神によるまなざし、子なる神による触れ合い、聖なる神による交わりを回復できる場であり、見つめ返す、共に歩む、分かち合う共同体を目指している。そのため東中通教会のハイブリッド礼拝は礼拝の中心を示すことと、顔と顔を合わせることを大事にして、ZOOMを用いカメラやモニターの配置を工夫し、オンライン参加者も会堂にいる人と同じ目線で礼拝に参加できるようにした。また、オンライン技術を、礼拝を整え届けることに用いることで、最も弱い礼拝者の支援ができた。礼拝堂に配置したタブレットに字幕おこしを用いることで耳の聞こえない人も説教が分かり、多言語にも対応できるようになった。さらに、妙高高原教会と合同礼拝をささげ、その地域での礼拝を維持できる有用性や訪問聖餐の際に礼拝を届けることができるなど、新たな可能性が示された。
第6回社会委員会では、教団の青年大会等の報告を聞き、社会委員会通信53号の内容を確認した。協議事項としてネパールの洪水・土砂災害の支援募金について、受け入れ先が確定次第開始することを決定した。
二日目は、1995年12月の新潟水俣病被害者の会・共闘会議(以下共闘会議)と昭和電工との解決協定締結を契機に建設された資料館に行った。ここは、水俣病のような悲惨な公害を繰り返してはならないという決意のもと、新潟水俣病の経験と教訓を後世に伝え、また、水の視点から環境を大切にする意識を育み、公害の根絶と環境保全の重要性を伝える資料館である。当日は地元の小学校の社会科見学と重なり、90歳になる小武節子さん(被害者の会会長)の話を一緒に聴くことができた。「新潟水俣病を患うことで手足の痺れや耳鳴りで夜も眠れないこと、また家族間のわだかまりや多くの差別と偏見で苦しんだ。しかし、生きていてよかったと思える日が来ると信じており、子や孫にに同じ思いをさせたくないので真実を伝えている」と小武さんは話す。一生懸命メモを取る子どもたちの姿も印象的だった。
その後、施設の方の案内で水俣病を多角的に学び、共闘会議の方からは裁判のことを学んだ。学んだ者には伝える責任があることを肝に銘じた。
(大塚啓子報)






