「敬神奉仕」に生きる
堀川 敏寛さん
去る2月に『敬神奉仕』(編著・ヨベル刊)を上梓した。東洋英和女学院大学の礼拝説教を編集したもので、自身の説教も多数収められている。書名は同学院のスクールモットーだが、堀川敏寛さん自身のテーマでもある。
初めてキリスト教に触れたのは関西学院大学に入学した18歳のとき。礼拝形式の入学式に驚いた。キリスト教主義のNGO団体によるフィリピンのスラム街で出稼ぎ労働者のために家をつくるボランティアに励んだ。「貧富の差を無くしたい。身を削ってでも困っている人を助けたい」という小さい頃からの素直な思いが根底にあった。
一方キリスト教には嫌悪感があった。それは「神様はいつも共にいる」等ポジティブなことばかり語られることへの違和感だ。しかし同時に「嫌悪感は関心の裏返しだった」と振り返る。実際、神の国の具体化としてのクリスチャンコミュニティーに心惹かれた。堀川さんにとって家づくりボランティアは神の国の建設だったし、それは論文のテーマでもあった。だが博士論文を纏めることができず31歳のとき挫折を味わう。
そのさなか母校で非常勤講師として英語の聖書精読を担当。聖書と向き合い、ヨセフ物語を通して人を挫折から立ち上がらせる神と出会った。今まで気になりつつも嫌悪感を抱いていたキリスト教。躊躇はなくなった。「この道を行きたい」と志し、33歳で受洗に導かれた。
堀川さんに強い影響を与えたのが量義治著の『無信仰の信仰』であった。神に見捨てられながら、十字架上でそれでも沈黙する神を信じた主イエスに「合わされる」ことで「信無きままで、信じる者とされる」との指摘に心を捉えられた。その主を敬い、故に人に奉仕することが一貫したライフワークである。






