暗がりの地獄を凌駕する希望の光
12月18日、教団会議室で、職員クリスマス礼拝が行われ、森なお牧師(加古川東教会・兵庫教区議長)が、ルカによる福音書2章1〜20節から、「いのちの輝き」と題して説教した。
冒頭、広島で32歳の時に8月6日を迎え、爆心地から北へ4キロの自宅で被爆し、戦後は様々な平和運動に参加した詩人、栗原貞子さんの代表作「生ましめんかな」を紹介。詩は、原爆投下後、避難先の壊れたビルの地下室で、一人の妊婦が産気づき、同じく避難していた産婆が、自身の怪我を顧みずに赤子を取り上げ、それと引き換えに命を落とした情景を描くように詠う。「生ましめんかな/生ましめんかな/己が命捨つとも」との言葉で結ばれる詩には、「沢山の命を奪って行った戦争の現実を乗り越えて、平和な世界を造らなければならないという強い意志が込められている」と共に、「暗がりの地獄を凌駕する希望の光を表している」と語った。
また、その希望の光は、クリスマスの夜に羊飼いたちを照らした光でもあったと述べ、ルカが描くクリスマスを語り直し、原爆が投下された時に広島で生まれた子供だけでなく、旅先で差別され、野宿する中で産気づいたマリアとその夫ヨセフ、生まれてすぐに飼い葉桶に寝かされたイエスだけでなく、同じように災害や戦争の中で生まれて来る多くの子どもが、今も世界にはいることを告げた。しかし、「生まれて来る命は絶望の中に差し込む光」であり、同時に、人が絶望に陥らざるを得ないことに対する「そんなことがあっても良いのか」という問いかけであり、「何としてもその暗闇を照らす光を掲げるのだということに人々を突き動かす力を秘めている」と述べた。その上で、「人が絶望に陥らざるを得ないようなことがこれ以上起こらないように、一刻も早く終わりますように」という祈りに導く光がクリスマスの光なのだと思うと語った。
「ガザ救援募金」、「能登再建募金」、「難民・移民なかまのいのち協働基金」を覚えて献金がなされた。
(嶋田恵悟報)






