1.はじめに
第42回総会において、2019年度経常会計決算承認他5件は内容の精査の必要な事項があったため、常議員会付託となりました。本来、総会で承認や可決を得るべき事項がこのような取り扱いとなったことについて、議事運営の責任を負った議長団として深くお詫びいたします。
2.精査が必要だった内容について
精査が必要となったのは、教団総会に提出した20年度経常会計報告書で、19年度次期繰越金2608万7232円に対して、2020年度前期繰越金2658万7232円が、50万円多くなっていたことでした。
このことについて、議長団は、議場に会計関係の議案を上程した後、この齟齬を認識しました。そのため、財務審査委員会で調査いただくこととしましたが、その場でも齟齬の理由が判明せず、財務審査委員会の提案を受けて、教団総会の議決により常議員会付託となりました。
付託を受けた常議員会で確認したのは、会計実務を担当した会計事務所からの説明にある通り、20年度において、50万円の引当金(2005年に備品引当金として計上、その後用いられていなかった)を解除した(会計事務所の報告文の用語では「資金科目」から「非資金科目」への資金科目の移動)結果、20年度の前期繰越金が50万円多くなっていることが分かりました。このことについては、引当金として計上していたものを解除したという資金科目を変更したことによりますので、その他の会計諸表等は誤りがないこと、および、教団会計保有資金には変化がないことを確認しました。その上で、会計事務所と関係のない公認会計士に精査を願い、会計諸表等に誤りがなかったとの報告を受けています。
資金上変化はないとは言え、会計報告書上50万円が多くなっている理由については、当然特記事項として会計報告書に記載される必要がありました。そのことに気付かず、結果として50万円が多くなっている理由についての説明がない会計報告書を、教団総会の場に提出してしまったことには、大きな問題があったと認識しています。
3.今後のこととして
今回の事項は、会計処理上の取り扱いの事柄により発生したものですが、19年度次期繰越金と20年度前期繰越金に50万円の齟齬があったにもかかわらず、予算決算委員会や20年度監査、常議員会の審議においてその齟齬の指摘がないまま承認され、結果、教団総会提出の報告書となっておりました。この経過を深く反省し、今後このようなことが起こらないよう、予算決算委員会や常議員会の審議において、また、監査の場において、更に丁寧に会計報告書の内容の把握に努めていきたいと思います。
(雲然俊美報)