【4574号】人ひととき 松下充孝さん

キリストを土台とする建築士

大きな身体に柔和な笑顔がトレードマークの松下さん。
二年前、さいたま市から児童養護施設の基本計画策定を依頼された彼は、キリストの愛の精神を活かした施設を設計建築しようと試みた。養護施設よリ家庭的養護の場としてのノーマライゼーションを設計方針として取り組んだ。既存のキリスト教施設や、牧師の意見を参考にしながら設計を完成した。しかし、従来の行政指導の施設運営では、設計理念が生かされるか危惧していた。
このような時に、主の不思議な導きにより施設長が民間から浦和東教会員の九里氏に決定し、キリストの愛に根ざした運営がなされた。子供達がいきいきと生活する様子に県内外から注目と、多くの期待が寄せられた。
超過密スケジュールの中から十一月、中越地震のボランティアの一員として小出・見附へと出向き、被災された教会や教会員の建物を調査。耐震診断士としての専門的知識を活かして様々な角度から耐力を増強する耐震補強方針を作成し夫々に補修や改築の提案をした。又、十二月には関東教区の妙高高原にある研修施設「向山荘」にも出向いて、耐震診断に加えて将来の展望まで提示してくれた。
これらの体験から彼はひとつの目標を得た。「教団や教区が立ち上げた支援センターに各種専門的資格者が奉仕者として自主的に事前登録して頂き緊急時に備える、いろいろな賜物を持つ共同体である教会の特色を活かして災害の救援支援が的確にできることでしょう」と穏やかな口調で語った。
私たちの平時の心得として、建物の平面図や立面図・断面図の図面に加え過去の天災人災の被害の建物の歴史等を保管することの重要性を挙げた。
人間に定期的な健康診断が必要なように、建物もある時期に劣化や耐力を知る為の健康診断が重要であると、トレードマークの笑顔が教えてくれた。

【4574号】津波インド・ダリット村 被害甚大 命があぶない!

二月八日~十六日迄、津波で甚大な被害を受けたインド洋の海岸に面したタミール州のダリット村を訪問した。五日間かけて南インド合同教会の津波現地救援スタッフ三名、谷本の計四名で津波に襲われた地域十二の村々を訪問した。
チェンナイ市から一六〇キロ離れたクドリア村。村は津波によって跡形もなく、ただここに昨年十二月二六日午前八~九時、津波が押し寄せて来るまで家があったという家の敷石の跡が残っているだけ。
この村の生業は漁業。辺り一面、無残にも津波によって壊れた船の残骸。網の散乱。海辺で茫然と立ちつくす人々と話し合う。彼らは「津波によって全ての物を失った。死者六一七人。負傷者一九八人。家屋一五、二〇〇軒が一瞬に消えた。全ての船が使えなくなり、網を失った。家財道具、水飲み場、子どもたちの学校も無くなった。政府は一家族に一、二〇〇円の見舞金、五〇キロの米、二セットの服を支給してくれただけ。NGOは三日間の食料品のみの支援。漁業をするための船と網の支援は無し。これからどうして生業をしていったらいいのかわからない」と語る。このような状況はどの村を訪問しても同じであった。
今回の津波でインドの死者一一、〇〇〇人以上、倒壊家屋一二六、一八二軒。インドのダリットの人々は支援を待っている。
部落解放センターではダリットヘの支援・連帯のため全国募金活動を行なっている。どうか宜しくお願いします。
郵便振替(00950-6-302047 日本基督教団部落解放センター)
(谷本一廣報)

【4574号】牧師のパートナー

雪国の牧師館日記
荒瀬 典子
(喜多方教会員)

一月〇日 今日は幼稚園のソリ滑りの日。昨日までの吹雪が止んで青空に銀世界が眩しい絶好の雪遊び日和。近くの公園の雪山まで三十人の園児、二人の先生のお手伝いとして私もお供。時々ノリコセンセイとなるのも大事な務めだ。
一月〇日 冷え込みが厳しい礼拝堂、早くからストーヴに火を点け、お湯を沸かし、主日の準備をする。温かさが何よりの歓迎、CSにはホットココア、昼食用にはうどんの用意をする。宿屋のおかみさんの気分だ。時にはトイレの排水まで凍結しているので、お湯を溶かすなど雪国ならではのこともある。
一月〇日 礼拝後役員会もあって夫も疲れた様子なので、夕方、町の「道の駅」の温泉に誘う。車で十分。入湯料三百円というのも嬉しい。贅沢な豊かな楽しみに感謝。雪見の露天風呂は最高!
一月〇日 雪があまりにも美しいので写真を撮ることにした。十二年前、牧師のパートナーになって教会行事等を撮り始めてから写真撮影が好きになった。自然豊かな東北の被写体が私の心を捉える。教会のアルバム作りも私の趣味兼教会活動記録の仕事と思って楽しんでいる。喜多方に移って四年、四冊のアルバムが出来た。
二月〇日 午後、夫と共に病院訪問。高校時代に受洗され、その後、心病まれて三八年間も入院されている兄弟がおられ、時々お訪ねしている。ベトザタの池の畔に暮らす程の長さ、神様を忘れず生きてこられた兄弟の素朴な信仰にこちらが励まされる。
二月〇日 火曜日は太極拳の日。喜多方は太極拳の町として有名で私も教会の姉妹に誘われて始めた。運動は苦手の私にも楽しめる老化防止、雪道転倒予防にピッタリで、心も体もリラックス。顔馴染みも増えた。バザーや特伝、クリスマスの案内チラシも、ここで配ると効果がある。
二月〇日 「いるかね?」とF兄が顔を覗かせる。数年前より郷土史研究の為、隣村に住み着いている八五歳のF兄に触発されて私も村々の歴史に興味が出て来た。こんな付き合いから様々な人が出入りして、牧師館がサロンと化して話が弾むひとときもしばしば。
二月〇日 この数日は大雪が続いて外出もままならず、思い立って写真整理をした。去年もお客様が多かった。あの友この友。会津は見所が多いので「ペンション・キタカタチャーチ」も大繁盛。夫と私は観光ガイド並に詳しくなった。築後七〇数年の古民家牧師館のぬくもりも愛されて、宿泊者数知れず。なるべく礼拝に出席して頂けるよう企画する。懐に余裕のある方には勿論おすすめの温泉宿に泊まって頂く。間もなく春休み、CSの子供たちも牧師館でのお泊まりを楽しみにしている。
二月〇日 九州っ子だった私が、上京した大学で夫と出会ったことからこの旅は始まった。キャンパスで信仰を育まれ、平信徒伝道者として神様を証しする家庭を作ろうと約束したものの、三〇年後まさか牧師のパートナーになろうとは思ってもいなかった。横浜での生活や友との関わりを離れ、不安を抱えて始まった牧師館の生活は、主の備えも確かな恵みの日々であった。
感謝して旅の終わりまで恵みを賛美しよう。

【4574号】消息

仲本幸哉氏(隠退牧師)
昨年一二月一七日、逝去。七二歳。大阪府に生まれる。一九五七年、同志社大学神学部大学院修了後、国分教会、住道一粒教会、長浜教会、高石教会を経て、七一年から二〇〇一年まで神戸雲内教会を牧会し、隠退した。遺族は妻の志津江さん。

大石啓三氏(無任所教師)
一月二六日、逝去。七四歳。神奈川県に生まれる。一九六二年、日本聖書神学校卒業後、千葉本町教会に赴任。千葉南教会を開拓し、六四年から九〇年まで二六年間牧会。その後、南房総に於て地域伝道に努めた。遺族は妻の貞子さん。

小泉定夫氏(夜久野教会担任)                                                             一月二七日、逝去。七三歳。栃木県に生まれる。一九五三年、関西農村教化研究所飯盛野伝道学校卒業。八六年から八八年、佐伯教会に赴任し、九五年から夜久野教会担任として牧会した。遺族は妻の翠さん。

【4574号】教区コラム 四国教区

教区雑感
芦名弘道

准允の教区面接で教団の教師となる志を問われ、「各個教会に仕えることによって全体教会に仕えたい」と答えた。二〇年を経た今も、その思いは変わらない。
ある時、教区の先輩牧師から「教区は各個教会を支える主体である」と聞き、自分の教会への召しと教区の役割が真っ直ぐ繋がった。換言すれば「教区は各個教会のためにある」となろう。
しかし「ために」ということの理解は決して一様ではない。これを教区内諸教会全体の益のためと受け止めれば、教会は他教会のためにという視野を持つこととなり、自己の利害に固執せず、互いに仕え合う中で自らが問い直され、常に新しくされる歩みが必然化する。
それに対し、教区は自分たちのためにあると受け止めれば、自教会の都合の良し悪しで教区を測り、悪ければ都合良くしようと水面下の画策が始まる。それは結局利己主義に他ならない以上、自己を問い直す機会を失い、無自覚の内に足下から壊死しはじめる。
パウロは、利己的欲求と嫉妬を原動力に伝道する者について、キリストが告げ知らされているのだからそれも喜ぶと言い切った(フィリピ1・17)。それは、心底からキリストのために生きようとする魂の告白であり、「あなたは誰のために在ろうとし、生きようとしているか」という深い問いと厳しい警告を背後に持っている。
そのパウロが、今私たちの教区に、教団に生きていたら、何と言ったであろうか。
(四国教区総会副議長)

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