【4911号】♦︎第2回 教師継続教育研修会♦ 「説教と牧会」をテーマとして

 第2回教師継続教育研修会が、8月20〜22日、ハートピア熱海にて開催された。テーマは「続・説教と牧会」とした。昨年と同じ主題を取り上げることを懸念する声もあったが大事なテーマでもあり、新たな講師を立て、プログラムにも工夫を加えることによって昨年にも劣らない非常に充実した研修会となった。

 講師の小島誠志氏(久万教会牧師)と中道基夫氏(関西学院神学部教授)には、それぞれの立場から大変豊かな講演をしてもらった。

 小島氏は、自身の説教者・牧会者として歩んできた体験を語り、実存のかかったその話に参加者一同、引き込まれるように熱心に聞き入った。中道氏は、実践神学担当教授として、神学部での豊かな知識に基づき牧会について歴史を辿り、牧会と説教を結び付ける終末的希望の物語としての聖書の全体性の回復と、それが個々人の物語と結ばれることが大事であると語った。

 各講演のあとに2回の分団協議の時を持ち、二日目午後にはパネルディスカッションの時を、夜には小島ゼミ、中道ゼミと分かれて講師と過ごす時間を充実して持った。また教師養成制度検討委員会の岡本知之氏(洛北教会牧師)と菅原力氏(新生教会牧師)には、それぞれ講演を受けてのレスポンスをしてもらった。二つの講演を掘り下げ、また説教と牧会についてのさらなる課題についても考える時となった。講演とゼミ、レスポンスもとても内容豊かで、参加者一同が貴重な学びと励ましを受けた。

 また三日間、計6回の礼拝は、他の説教者が語る御言葉に励まされ、自身の説教と牧会を見つめ直すよい機会となった。その他に全体会があり、現場での苦労を語り合い、出身神学校や教区の違いを越えて、互いに課題を共有することができた。参加者は30名、講師ほか全体で46名であった。(上原智加子報)

【4911号】♦︎全国キリスト教学校人権教育セミナー♦ 想像力をもとう

 第30回全国キリスト教学校人権教育セミナーが8月5〜7日、大阪クリスチャンセンターと大阪女学院中学校を会場に開催。主題「『想像力をもとう』−出会いから無関心・不寛容な時代を変える」。

 開会礼拝はカトリック大阪大司教区補佐司教ヨゼフ・アベイヤさんの安息日に手の萎えた人を癒した箇所からの説教。第二次世界大戦の反省から1948年に国際連合で採択された世界人権宣言に、聖霊の働きを感じたが、残念ながら現実は然に非ず。コロンビアの路上生活の子どもたち、アフリカの温暖化による環境難民、シリアでの爆撃による子どもたちの惨状。無関心、無行動はいけない。虐げられた人をイエスが真ん中に立たせて癒された、その問いかけに、どう関わっていくか思い巡らしたい、と語った。

 基調報告は、大阪女学院中高の解放教育の報告。

 二日目は大阪女学院中高のハンドベルの演奏に耳を傾け、祈りの時間を守って始まる。社会トークセッションは「人権教育これまでこれから」というテーマで、6名の若手・ベテランの教師から学校現場で格闘している生の声を聞き、牧会にも通じる癒しの言葉に励まされた。

 分科会は八つのグループが用意され、私は教団の在日韓国朝鮮人連帯特設委員としての出席だったため、「外国にルーツを持つ子どもたちと共に生きる」に参加。前日、炎天下のオプショナル・フィールドワーク「生野コリアンタウン」のコースで在日韓国朝鮮人に対するヘイトスピーチの暴力的な現場を収めたビデオが紹介された。そのためか、分科会担当者の「日本は今や完全に移民社会なのに、日本政府は移民政策をとっていない。米・加・英・仏各国は1万人から2万人の難民を受け入れてきたけれども日本はこの30年に500人」という言葉が胸にこたえた。最終日は聖書研究、派遣礼拝が行われ散会した。
(入 治彦報)

【4911号】♦︎カナダ青年研修ツアー♦ 《バンクーバー交流&研修ツアー》

歴史と現代の課題を実際に学ぶ

 8月18日から12日間、教団から7人の学生を迎え研修ツアーを行った。

 夏休み中の7、8月は、カナダの教会は日曜日の礼拝以外は活動休止で、青年たちもキャンプやボランティアに出かけているため、日本の青年たちが望んでいるこちらの青年たちとの交流は難しい。そのため、このツアーの三つの柱は、①先住民の文化と歴史に学ぶ、②日系カナダ人の歴史と移民の暮らしぶりに学ぶ、③ホームレスや低所得者層向けの奉仕活動は夏でも休みなく行われているため、カナダ合同教会の社会奉仕活動に学ぶ、となった。

 参加者は経験も関心も英語力も様々だったが、それぞれに学びの課題を持ち、訪問先での出会いを通して多くを感じ考え、日本社会と歴史、教会のあり方を見つめ直すよい機会となった。

 先住民の歴史と日系カナダ人の戦争中強制移動の歴史は、多民族多文化を受け入れ尊重し、誰もが平等な恩恵を受ける社会を目指しているカナダ史の汚点とも言える。多くの移民難民を受け入れてきたカナダもその成立は植民地支配に始まり、民族差別は今日もなお根深く残っている。先住民の歴史を追体験するエクササイズや先住民長老の体験談、ホームレスの街ダウンタウン東部の第一合同教会、及び旧日本人街に残る日本語学校への訪問と学びはそのようなカナダ社会の深い闇と向き合わせてくれた。

 また、郊外のラングレー合同教会を訪問し、地域密着型の奉仕活動の説明を受け、クロスローズ合同教会のコミュニティミールでの奉仕に参加し、地域共同体に奉仕する教会のあり方を、肌で感じることができた。

 最後に、ツアーを共に企画し、強い社会正義への信念を持って学生をリードしてくださったカナダ長老教会信徒、カイロス(社会正義を求めるキリスト教超教派NPO)ブリティッシュ・コロンビア代表のジャネット・マッキントッシュさんに深い感謝をささげたい。
(木原葉子報)

【4911号】▼信仰職制委員会▲ 諮問3件について答申

 第2回信仰職制委員会が、7月22〜23日、教団会議室で開催された。前回議事録承認の後、継続諮問について背景にある事実関係について確認後、協議した。

 次いで3件の諮問について協議した。諮問及び答申は次の通り。

諮問①》関東教区常置委員会、および関東教区総会議長・東野尚志より

1.教規124条①に「正教師とは、正教師検定試験に合格し、教区総会の議決を経て、按手礼を領したものとする」と規定されています。そこで改めて確認したいのは、このたびの阿部教師の正教師検定試験合格とは、上記教規124条①に言う「正教師とは、正教師検定試験に合格し」までの状態を満たしたものとして解してよろしいでしょうか。

2.上記の理解が正しいとすると、阿部教師を正教師として登録するためには、教規124条の「教区総会の議決を経て按手礼を領する」ことが必要となりますが、その場合の「教区総会の議決」とは、同教師が1979年5月29日に福音主義教会連合で受けた「按手」を関東教区総会が正式な按手として認めるという議決でも可能なのでしょうか。それとも、教団信仰職制委員会「教憲教規の解釈に関する答申集」76(1983年9月1〜2日付けの答申「『福音主義教会連合』の按手礼は、教憲教規による正規の手続を経てなされたものではない」)に従い、たとえ関東教区総会が当該「按手」を認めたとしてもそれは上記答申76の答申に反したものとして無効でしょうか。

答申

1.について

 満たしています。

2.について

 当該教師は、正教師検定試験を受験し合格して、教団の正教師としてすでに承認されているので、正規の手続きを経ていると認められます。ゆえに、当該教区で教区総会の議決を経て按手礼を領することができます。

 その場合、当該教師は1979年に福音主義教会連合で按手を受けており、その按手礼は教団信仰告白のもとで行われたこと、教団教憲教規に従う誓約がなされたことを、当委員会で確認しました。ただし、これをもって教団の正式な按手とするには、法的手続き〔教規18条①(7)および35条(1)〕を満たすために、常議員会の承認を経る必要があると判断します。

諮問②》中部教区総会議長・田口博之より

 教規第63条④に「補欠による議長、副議長および書記の任期は、各その前任者の残任期間とする」とありますが「補欠による」とは、何を意味するのでしょうか。

答申》「補欠による」とは、任期途中で欠員が生じた場合、何らかの方法で補充することを意味します。

諮問③》四国教区議長・黒田若雄より

 四国教区は、教区総会において聖餐式を執行してきました。この根拠として、日本基督教団教憲第6条にある「教会的機能」の中に位置づけられていると理解してよろしいでしょうか。

答申》教区総会における聖餐執行は、教憲第1条にある本教団の本旨に沿う行為と理解されます。

(田村 博報)

【4911号】♦︎第22回 部落解放青年ゼミナール♦ 「新たにきづく」ために

 第22回部落解放青年ゼミナールが、8月21〜23日に大阪・大正めぐみ教会を会場に開催された。部分参加も含めて28名の参加があった。

 今年は「新たにきづく青年ゼミ」と題して、太鼓の町として有名な大阪市浪速区で学んだ。部落解放同盟浪速支部の協力を得て、地域の歴史の学びとフィールドワーク、そして「リバティおおさか」の見学をした。

 部落解放同盟の資料室で地域の昔の写真を見た。川を挟んであちらとこちらで建物の作りが全く違う様子は、当時の厳しい差別を象徴しているように感じた。この地域は江戸時代までは太鼓の町として非常に栄えたそうだ。差別の中でも、人々はプライドと気概をもって生活していた。しかし、明治に入って行われた賤民廃止令(解放令)によって、被差別部落外から皮革産業への参入が始まる。厳しい差別意識が残る中で地域の人々は職を奪われ、一層貧しい生活を余儀なくされた。

 この地域は大きな被差別部落であり、皮革産業で豊かな人も一部いたため、こどもたちの教育に力を入れていた。現在は「リバティおおさか」となっている旧栄小学校は、ほとんどが地域の人たちの資金で建てられた。この場所に日本で唯一の人権の博物館が存在していることの意味は非常に大きい。

 最終日の振り返りでは、みんなで歌を作った。事前に用意した歌に合わせて、グループ毎に青年ゼミでの出来事を振り返り新しい歌詞を作った。一人一人が青年ゼミでの経験から言葉を選ぶことで、自分自身の差別意識と向き合うときとなった。そして最後にみんなで希望をもって歌った。

 私たちは「気付いた」差別をそのままにせず、差別と向き合い、新たな関係を「築く」ことで解放への道を歩みたい、その思いを新たにした三日間だった。(松村光司報)

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