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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4907号】2019年度 教区総会報告4 全教区総会を終え 新しい総会期に 神奈川・総幹事総括

2019年7月27日

議事日程を巡り、教団信仰告白の有無を議論

神奈川教区

 第142回神奈川教区総会が6月29日、清水ヶ丘教会で、開会時、議員229名中170名が出席して開催された。

 議事日程承認の際、「議事に先立ち、日本基督教団の信仰告白を告白する」との動議の討議に1時間程を割いた。

 反対の立場からは、「教区に存する亀裂を大きくする」、「組合教会の伝統からすると、慎重な議論をすべき」、「信仰告白が教団政治上、排除の論理として語られている」などの意見、一方で、「教区総会で一年の歩みを振り返り、教団の教師を立てるに際し、共に立つ信仰を明らかにして臨みたい。告白は教派色を出すものではなく、共に立つことが出来る共通部分を言い表したもの」などの賛成意見があった。

 古谷正仁副議長は、「教団は、国策の要請の中で合同しており、信仰告白について合同教会として丁寧な論議がなされなかった。神奈川教区は、丁寧に話し合い、答えを出そうとしている」と述べた。動議を、議員数175名中、賛成60名で否決した。

 各種委員の選任の件では、委員に北村慈郎氏が入っているのは、教規違反であるとの指摘があった。古谷副議長は、「戒規無効、処分撤回を議決して来た教区の立場に鑑み、常置委員会は提案している」と説明した。議員数138名中、賛成112名で可決した。

 北村教師の戒規適用無効を確認し、免職処分撤回を求める議案を139名中94名の賛成で可決した。反対の立場からは、「未受洗者陪餐を認めると福音主義教会の中心が崩れる」、「教区総会において、戒規の無効、有効を決することは出来ない」、賛成の立場からは、「東神大紛争、万博問題に端を発する争いの歴史が関わっており、敵意に基づく処分」などの意見があった。

 沖縄キリスト教団と日本基督教団の合同50年を憶えて、合同の実質化を目指す集会を開催する件を135名中96名の賛成で可決した。議案に記された事実認識が間違っているとの理由で反対する意見がある一方、マイノリティーに多数派が心を開き議論を深めて行く時、教会は福音的になるとの賛成意見があった。

 准允執行に関する件では、5名の志願者が所信表明を行い、質疑応答の後、三宅宣幸議長が、「教師検定試験は、神奈川教区からみて、不当であるとまではいえない」ことを議場に問い、准允式執行を承認した。(嶋田恵悟報)

 

教区総会を終えて 総幹事総括

  教団総幹事 秋山 徹

 今年も各教区の総会に教団痼役が訪問し挨拶と質疑の時間を持たせていただいた。議長挨拶において伝道推進と機構改定の教団の課題を提示したこともあって、どの教区でも例年になく長い時間をとってくださって多くの問いや意見の交換をする時が持てた。

 教団より提示された内容が明確な改訂案というより考慮すべき課題の提示が主であったので、賛成・反対の意見ではなく、様々な意見を聴くことが中心になった。いくつかの教区で謝儀互助や特に宣教関連の委員会をいかに整理し有効に機能させるかを真剣に協議しており、教団全体の機構改定と通底し連動すべき課題があることを確認させられた。

 今年の教区総会では教区三役や常置委員会選挙が行われるところが多く、これまでかなり長く務められた議長が交代することになった。北海、奥羽、東北、関東、中部、京都、大阪、九州の各教区で新しい議長が誕生した。世代交代が進んだが、副議長として支えた人が議長になるケースが多く、これまでの教区の性格や方針は大きくは変わらない。

 多くの教区で教会や伝道所の解散、廃止議案が議された。それぞれ熱い志と信仰をもって伝道が開始され、その地になくてはならない重要な伝道の拠点が消滅するという残念な事態をどう受け止め、どのように処理するか、キリスト者の共同体全体が問われる問題だと思う。主の時の徴として重く受け止めなければならない。

 反面、各教区総会で按手礼式、准允式が行われ、この時代に新しく教師としてたてられ、献身した人たちの信仰と志に触れ、また新しく教師を迎える教会の喜びの声と顔に接することができた。その一人一人に聖霊の働きの物語があり、生きて働くキリストの姿が浮かび上がるのを見る幸いな時をもった。

 今年も石橋秀雄議長と共に沖縄教区の総会を傍聴させていただいた。伝道所の信徒代表の議員資格をめぐって重要な決議がなされる過程を見ることができた。教団との距離を置く沖縄教区からの重要な意思表示として、新たな対話の場が開かれると期待し、受け止めたい。

教団新報
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