【4905・06号】伝道のともしび み山の杉より いやなおく 北海教区・七飯教会牧師 鳴海としゑ

 七飯教会のある七飯町は北海道渡島半島の南部、函館市から北に16キロのところにあり、面積216万平方キロ、人口2万8000人の静かな町です。気候は、北海道の中ではかなり穏やかで、町の中に桜並木や赤松の街道、果樹園などがあり、方々の庭では季節ごとに色々なお花が咲きます。教会は、町の中心部にある古い杉林(植林・1886年)に面して建っています。特別大きな建物でも、長い歴史を刻んだ建物でもありません。けれども30年間、ここに建ち続けてきました。建物の中に、一人用の居室が8部屋ほどあります。それは、この建物が最初は高齢者用シェアハウスとして建てられたものだからです。1988年のことです。後に牧師となる能美敏彦氏の「高齢のため信仰生活、教会生活の継続が困難になっていく方々が共同生活をしながら、この地で主の御栄を表していけるように」、という願いからでした。そして将来は伝道所に、との祈りをもって、建物の中に最初から礼拝堂が組み入れられました。ハウスの開設から7年後、本当にここに七飯伝道所が誕生いたしました。能美牧師、そしてハウスに住む人、町内の人、転入会者など、まず11名が集まりました。教会となりましたのは1998年です。シェアハウスとしての機能は開設から10年余り続けられましたが、建物の構造や運営上の問題等から2000年にその機能を閉じました。そして今、主の御用のため、七飯教会が教会としての歩みを続けています。嘗て居室だった所は、会議室や事務室、面談室、牧師館の一部として使われています。伝道所時代からの人たちを含め現在、教会員20名。60代、70代の求道中の方々もおられます。これまでには、無牧の時も経験し、極めて困難な状況も多々ありました。けれども皆、ここで、このところで、礼拝を守ってきました。

 近隣には、シェアハウス開設と同じ頃にこの町に家を建て、移り住んでこられた方々もおられます。そのような方々、教会の屋根を見上げて「あの部分は以前、我が家の屋根と同じ頃に修理したのさ」と教えて下さったり、冬の土曜日の夕刻、「明日は皆さんが来る日だね」と、雪片付けを手伝って下さったり、牧師が教会を数日留守にする時には、「そうかい。じゃ、外を見回っておくよ」と言って下さったりします。教会が近隣の方々に見守られて来たことに気づかされます。また、家族の中に函館の遺愛学院の卒業生がいる、ということで教会を親しく感じておられる方々も少なくありません。そのような方々が今すぐ礼拝に、ということには、まだ、ございません。けれども、「ここで礼拝を守り、ここで教会の信仰を守って行こう」と、週ごとに集まる信徒の姿、そして、そのようにしてあり続ける教会が、この町に、このところに、主の御栄光を静かに表しており確かに表していく、と確信しています。その先には神様のヴィジョンが広がっています。

 「み山の杉よりいやなおく、空よりほがらになしたまえ」(讃美歌449)。杉林のまっすぐに伸びる大きな樹々を見上げながら、この時までこの地で教会を導き、集う者を育み続けてくださった主が、このところで今、またさらに教会を直く、聖く高く広きヴィジョンへと招き、歩ませ、用いてくださっていることに信頼し、お応えして参りたいと存じます。

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