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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4864号】2017年度教区総会報告3 5月末集中して総会開催

2017年7月1日

教区の方向めぐる学習協議会開催

沖縄教区

 第77回沖縄教区総会は、5月28日から2日間、沖縄キリスト教センターで、開会時、正議員43名中、34名が出席して、開会された。

 平良修議長は、中間報告と題した議長報告で、「他県出身牧師が、担任教師の過半数を占める沖縄教区の現実で、昨年、沖縄出身の新三役が誕生した意味や意志は、何なのか。ここに沖縄教区の存在に関わる問題がある。伝道所信徒議員に議決権を与える教区規則改正は、教団議長の同意を得られず、1議案毎に2度採決するとの内規を設けたが、今総会から、伝道所信徒議員席を従来の准議員席でなく正議員席に設けた。『教団との間に距離を置く』という教区方針は、教区内の分裂すら招いたので、本年3月、教区方針についての第1回学習協議会を開催した。近年の沖縄の集会では珍しい130人の出席があった」と報告した。

 教務報告で、那覇相愛伝道所が総会直前、5月12日開設されたことを報告。幼稚園父兄信徒の集まりが、20数年間の活動を経て、教区12番目の伝道所開設に至ったもので、議場は大きな喜びに包まれた。

 17年度経常会計予算は1500万円で、前年度予算比1223万円減、同決算比155万円減の厳しい予算となった。負担金未収金が948万円に上っている。予算編成で赤字が増大すると、教区基金を取り崩すことが、近年の沖縄教区で続いているが、本年度も、「元農村センター」資金から4000万円の取り崩し議案が、承認された。

 平良議長は、議長中間報告で、「適当な年月をかけて、負担金未納金を納付して貰う方法も、一つの現実的解決法ではないかと考えている」と報告した。

 1日目夕食後、会場を2階の志真志伝道所に移して、第2回学習協議会が開催された。発題者は平良議長。「教団との間に距離を置く」現状に至った経緯を、信徒に理解して貰おうという狙いで、座れない人も出た100人の出席者の大半は信徒。

 平良議長は、沖縄キリスト教団の発足から、教団との合同、合同のとらえなおしを経て、33回総会(2002)での「時間切れ廃案」に至った経緯を説明。平良議長は、「33回総会が、討議の末の否決なら、むしろ良かった。廃案は沖縄の教会への死の宣告だった」と「距離を置いている」心情を吐露した。以来15年が経過した今、⑴「距離を置く」のを止め復帰、⑵「合同のとらえなおしと実質化」の再開条件に復帰、⑶「沖縄特別教区」として復帰、⑷合同の解消、など「いくつかの選択肢がある」と説明した。

 協議会では、どの選択肢を選ぶかの議論には、立ち入らず、協議会を重ねて、次の段階を目指すものと見られる。(永井清陽報)

 

少数・制限連記、僅差にて否決

関東教区

 第67回関東教区総会が5月30日~31日、大宮ソニックシティで、開会時正議員273名中196名の出席で行われた。

 教区議長報告において秋山徹議長は、東日本大震災復興支援が16年7月の水戸中央教会献堂式をもって一応の終結を迎えたこと、今総会期、特に取り組んだこととして、10年以上活動実態がない5つの教会・伝道所の合併・廃止の手続きを進めたこと等を報告した。

 「災害対応支援委員会」設置に関する件では、東日本大震災被災教会の被災支援が一区切りしたことを受け、「新潟県中越地震・中越沖地震」被災教会・被災地支援委員会と「東日本大震災」被災支援委員会を統合し、新たな委員会を設置することを可決した。

 「熊本・大分地震」被災支援の件では、教団「熊本・大分地震被災教会会堂等再建支援募金」(目標額1億8千万円)の内、関東教区として4年間で2千万円を目標に取り組むことを可決した。

 緊急議案として提案された、「共謀罪の創設に反対する件」では、活発な議論が行われた。反対の立場からは、個人的には共謀罪に反対の意見を持ちつつも、総会で議決することに反対する意見が出された。賛成の立場からは、「信教の自由に直結する問題であり、教団が国家の宗教に対する介入に抵抗できなかった歴史を振り返れば、声明を出すことが大切」等の意見が述べられた。「この総会においては採決をしない」との動議が出されたが少数否決となり、原案を161名中130名の賛成で可決した。

 常置委員選挙は、例年全数連記(5名)による投票が行われているが、今総会では、教師、信徒共に3名連記で投票する議案が審議された。提案理由として、昨年の教団総会議員選挙において白票が多かったことや、投票の結果に偏りがあり多様な意見を反映していないことが挙げられた。

 反対の立場からは、「人の思いを越えて働く主の御業を信じて投票している」、「5名の投票権を持つ方が多様な人を書ける。白票には意味があり、意志表示がある」、賛成の立場からは、「原則は一人一票である。全数連記は一定のグループの票が倍加してしまう」、「女性の意見を意思決定機関に反映したい」等の意見が述べられた。無記名投票の結果、賛成81、反対87の僅差で否決された。

 教団問安使挨拶では石橋秀雄議長が挨拶文を朗読。質疑において、「伝道資金は教憲・教規上問題があるうえ、教区活動連帯金廃止により、教区間の互助は後退している」、「教団総会で、各教区が議案として総会に提案した議案を扱わないのは問題。北村教師戒規は手続き上問題があった。教憲・教規の適用において不公平がある」、「日本に住んでいる外国人への宣教も課題に入れてもらいたい」等の意見があり、石橋議長が応答した。

 三役に、東野尚志議長(聖学院)、福島純雄副議長(筑波学園)、小池正造書記(東新潟)を選出した。「宣教部委員長選挙の件」を可決した上で、飯塚拓也委員長(竜ヶ崎)を選出した。

常置委員選挙結果
【教職】熊江秀一(大宮)、秋山徹(上尾合同)、栗原清(武蔵豊岡)、田中かおる(安行)、木村太郎(宇都宮)
【信徒】金刺英雄(上尾合同)、豊川昭夫(越谷)、國吉常喜與(宇都宮上町)、佐久間文雄(志木)、小西文江(新潟)
(嶋田恵悟報)

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