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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4862号】2017年度教区総会報告

2017年6月3日

牧師不在教会の礼拝支援を決議 三役再選

北海教区

 5月2日~3日にかけて、札幌北光教会を会場に、第77回北海教区定期総会が開催された。開会時の議員数は、125名中101名であった。

 組織会において、議場から、推薦議員として積極的に、伝道所の信徒を選出して欲しいとの意見が出された。

 組織がされた後、開会礼拝が捧げられ、一同で日本基督教団信仰告白を告白し、聖餐式が執り行われ、更に、准允式が執行され、一人の教師の誕生の喜びを議場が共有した。なお、開会礼拝前に上程された議案「補教師准允に関する件」の採決前に、久世そらち議長が、「現在の教団の二重教職制は現場での矛盾を生み出しており、この問題が解決されることを願う」とコメントした。また、議事の後半では、同じく教団の教師制度改善の思いを持つ、兵庫教区との教区間宣教協約締結への取り組みを開始する議案が可決された。

 議長報告では、教区の課題として、小規模教会・伝道所の教勢、財政状況の困難さと、加えて、専任牧師不在教会・伝道所の増加の問題が訴えられたが、しかし、そのような中でも教区全体として様々な工夫をし、特に連帯に関する信徒の積極的な思いが伝道、宣教を支えていると報告された。

 この報告の具体的な現われとして、「浦河教会設立に関する件」では、伝道所が教会として新たに歩み出すことが可決され、更に「主任担任教師不在教会の礼拝支援に関する件」についても、教区の「宣教のビジョン」の具体化として、これまでの教職謝儀保証のような生活支援ではなく、礼拝支援の視点からの制度の構築が議論され、可決された。

 その他、「テロ等組織犯罪準備法案」「憲法改正」「北海道電力泊原子力発電所再稼動」「沖縄の米軍基地建設」それぞれへの反対と行動を推進する議案や、「天皇の代替わりに伴い大嘗祭を国の行事として行わないことを要請する」議案、「アイヌ民族の権利回復運動を推進する」議案が上程可決され、教区が教会として向き合う諸課題が示された。

 教団問安使との質疑応答では、教団議長が言う全教団的という言葉の理解について、教団主導という意味ではなく、全ての教会・伝道所の一致を意味すると雲然俊美教団書記が説明した。

 選挙は議長、副議長、常置委員半数改選の選挙であった。それぞれの選挙結果は次の通り。

三役選挙結果
【議長】久世そらち(札幌北部)、【副議長】原和人(手稲はこぶね)、【書記】木村拓己(美唄)

常置委員選挙結果(半数改選)
【教職】韓守賢(旭川豊岡)、指方信平(札幌北光)

【信徒】松尾みつ子(真駒内)、ウィットマー圭子(名寄)
(小林信人報)

 

伝道資金について議論、申請せず

大阪教区

 第62回大阪教区総会が5月3日~4日、大阪女学院ヘールチャペルで、開会時285名中211名の出席で行われた。

 常置委員会報告では、小笠原純議長が主たる取り扱い事項を報告。教団伝道資金に関しては、教団に「教区間互助の視点がある制度」、「決められた計算式等で配分される制度」を要望し、2017年度は交付金を申請しない予算案の作成を財務部に依頼したことを報告。教団信仰告白に関する件では問題点を確認し、様々な意見、主張を述べ合った上で継続審議としたことを報告した。

 質疑において、伝道資金に関して、財務部提案では交付金を申請する予算案だったこと等を理由に申請を求める意見が出た。信仰告白に関しては、11月の按手礼式では信仰告白が組み入れられたのに対し、今総会では組み入れられない差異について議長の意見が問われた。

 小笠原議長は、伝道資金については、拮抗する二つの立場が白熱した議論を行った末、前総会の決議を尊重した経緯を説明。信仰告白については11月も総会も「同じように大切な准允、按手礼式」と述べた上で、式次第については議長と受按者が相談して都度判断していることを説明し、「常置委員会で折り合って行く努力を進めたい」と述べた。

 2017年度予算案審議では、伝道資金は申請せず、第二特別資金から210万円を繰り入れる提案がなされた。この案に対し、一昨年の申請予定額と同額の310万円を収入に計上し、増額分は支出の予備費に加え、詳細は常置委員会に任せるとの修正案が出された。「制度に対する意見は述べつつ、既に始まった制度に則って申請すべき」との修正案への賛成意見、「教区が伝道資金の制度自体に反対し声を上げていることが大切」との反対意見があった。修正案は200名中89名の賛成で否決、原案を121名の賛成で可決した。

 「教団沖縄宣教連帯金」の減額分の半分を負担する議案においては、「教団の減額分を補うという形ではなく、教区として沖縄を覚えるという形をとるべき」との意見がある一方、「教団との関係の中で、連帯金減額に異を唱えるという意思表示をすべき」との意見があった。179名中112名の賛成で可決した。

 北村慈郎教師に対する不当な戒規適用が無効であることの確認をする声明を出す件を、173名中105名で可決した。

 教団問安使挨拶では石橋秀雄議長が挨拶文を朗読。質疑においては、「テロ等準備法案に対して反対の意志表示をすべき」、「沖縄宣教連帯金や伝道資金で不誠実な対応をしていながら、教区議長会議で誠実な対話をしたいというのは難しい」、「教団総会で教区提案議案を廃案にせず取り上げてほしい」等の意見があった。

 教区議長に小笠原純(高槻日吉台)、副議長に有澤慎一(八尾東)、書記に宮岡真紀子(北千里)を選出した。

常置委員選挙結果
【教職】井口智子(河内松原)、栗原宏介(奈良)、一木千鶴子(高石)、上地武(箕面)、小豆真人(東梅田)、林邦夫(大阪城北)、大澤星一(西大和)、岡村恒(大阪)、中西真二(小阪)、清藤淳(和歌山)、田邊由紀夫(茨木)

【信徒】鈴木惠美子(馬見労祷)、東谷誠(いずみ)、西浜楢和(西大和)、山崎喜美子(愛隣)、黒野忠和(東梅田)、楠原道温(茨木)、筧伸子(キリスト教教育主事・茨木東)、筧正彦(茨木東)
(嶋田恵悟報)

教団新報
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