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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4851号】第40回教団総会 世界の教会と伝道協力を確認 来賓挨拶

2016年11月26日

韓国基督長老教会
クォン・オリュン総会長

 韓国基督長老教会(PROK)は貴教団と長年パートナーとして歩み、アジアの教会が共に働くことの大切さを感じている。

 日韓は緊張をはらむ歴史的課題を負っているが、先月、貴教団から長崎哲夫総幹事と高田輝樹職員がPROKを訪れた際、過去の出来事と真摯に向き合い、和解を求める姿勢を示されて感動した。貴教団は過去の出来事に対して韓国に謝罪と反省を示した初めての宗教団体であり、痛みあるところに主イエスの愛と癒やしの御手を差し伸べる、貴教団の熱い思いに感謝している。

 PROKは東北アジア地域が真の平和を実現する日を夢見ており、そのために貴教団と心を合わせて国家間の癒やしと和解のために祈りたい。イ・ジェチョンPROK新総幹事とPROKの兄弟姉妹の貴教団への思いを伝え、教団総会での交わりとすべての協議に主の祝福を祈って私からの挨拶とする。

 

台湾基督長老教会
スドゥ・タダ議長

 台湾基督長老教会(PCT)第61回総会期常置委員会、林芳仲総幹事、23の中会と4族群区会を代表して貴教団総会に祝福を祈る。

 これからも貴教団とPCTが結んでいる宣教協約関係を継続し、さらに強め、パートナーとして宣教の証を実践してゆきたい。共同声明文が貴教団とPCTの共同の信仰告白となり、将来の宣教課題に向き合うことを願っている。この教団総会が聖霊の導きのもとにあり、神の御業が貴教団の諸教会を通してなされ、日本の皆様への祝福が豊かであるようにと祈る。

 

大韓イエス教長老会(統合)
イ・ソンヒ総会長

 貴教団と大韓イエス教長老会(PCK)は今年の2月と6月に日韓の5教会の宣教師派遣に関する実務協議を行い、6月末には貴教団からPCKに派遣していただいた洛雲海宣教師(長老会神学大学教授)の活動期間延長に合議するなど、日韓両国における伝道のために緊密に協力し、交流を深めている。また、先月開催されたPCKの総会に貴教団から長崎哲夫総幹事に出席をいただき、感謝申し上げる。これからも貴教団とPCKが主の愛に結ばれ、交わりと働きを続けられるようにと祈り願う。

 PCKは現在、東北アジア地域の軍事的緊張、核関連施設への威嚇、在日韓国人や在日朝鮮人を苦しめるヘイトスピーチなどの課題に祈りつつ取り組んでいる。貴教団との相互の尊重と信頼に基づいた理解を深め、東北アジアの平和のために心を合わせたい。

 PCKの総会は宗教改革500年を記念し、「改めて、聖なる教会へ!」との主題を掲げて開会した。韓国と日本のすべての教会が新たに聖霊で満たされて祈り、働けるようにと祈ってほしい。

 

世界教会協議会
西原廉太世界協議会(WCC)中央委員・日本聖公会

 貴教団総会に際し、挨拶の機会を賜り感謝申し上げる。日本でWCCに正式加盟しているのは貴教団、在日大韓基督教会、日本聖公会で、貴教団はWCC第1回総会から聖公会と共に代議委員を派遣し、WCCを中心とする世界エキュメニカル運動に重要な足跡を残してこられた。

 1954年に第五福竜丸事件が起こり、日本では貴教団やNCCを中心に原水爆実験禁止の署名運動が行われた。事件から5ヶ月後に開かれたWCC第2回総会では、当時の貴教団総会議長だった小崎道雄牧師が膨大な署名を携えて出席し総会全体に大きな影響を与えた。60余年前に、日本の教会から世界エキュメニカル運動への貢献があったことをぜひ記憶にとどめておきたい。

 WCCからは非核世界実現に向けた取り組みの中で、2014年8月にチャン・サンアジア地域議長、12月にトヴェイト総幹事、昨年8月にWCC代表団が日本を訪れた。トヴェイト総幹事をはじめとするWCCからの、これら一連の訪日に際して貴教団が献身的に尽力くださったことへの感謝のメッセージをここにお伝えする。貴教団の世界エキュメニカル運動への引き続きの貢献をお願いするとともに、貴教団の働きがますます主に強められるようにと祈る。

 

挨拶された来賓者の他、総会に出席いただいた方々
台湾基督長老教会
 リム・ホンティオン総幹事

台湾基督長老教会
 ン・テッカン研究センター主任

韓国基督長老教会
 キム・ミジャ氏

アメリカ合衆国長老教会
 リム・チュンシック東アジア担当幹事

合同メソジスト教会
 小海光宣教師

カナダ合同教会
 川野真司宣教師

ドイツ福音主義教会
 フェルディナント・ケニング牧師

在日大韓基督教会
 キム・ソンジェ総会長
 キム・ビョンホ総幹事

日本キリスト教協議会
 小橋孝一議長

 

海外宣教報告
シンガポール日本語キリスト教会(JCF)
松本章宏牧師

 近年、宣教師の活動が多様性を増している。派遣された国の方々への伝道を行うのみならず、日本国内に滞在する外国人への伝道や、海外に住む日本人への宣教活動が展開されている。11年前に東南アジアで暮らす日本人への福音伝道に召し出され、インドネシアおよびシンガポールで伝道を行ってきた者として報告を行う。

 伝道を行う中で、海外で暮らす日本人は福音に向けて心が開きやすくなっていることに気付いた。その背景としていくつかのことが考えられる。異文化に置かれると、日本にいた時には考えなかった「自分は何者か」という問いを抱くようになる。その問いが霊的アイデンティティを尋ねる求めとなり、「神に造られた者」としての自己の発見へと導かれる。また、人口の八割がイスラム教徒であるインドネシアでは、一日に5回の祈りを献げる人々を身近に見るうちに宗教への関心を持つようになり、信仰へと招かれることもある。日本では、教会に行ってみたいと思っても家族的なしがらみから行けなかった人も、海外では開放された気持ちになって礼拝に来るということも起こる。そのようにして、東南アジアでは数多くの日本人が日本語教会で主との出会いを果たしている。

 海外で受洗して日本に帰国すると、日本の教会に根付くことができないということがしばしば起こる。ここで、いわゆるディアスポラ伝道が必要となる。海外で宣教する日本語教会と日本国内の教会が連携して、帰国した信仰者が日本の教会になじめるよう共に働くことが大切であろう。ルカによる福音書5章で「お言葉ですから」と主に従って網を降ろしたペトロが2艘の舟いっぱいの大漁の恵みに与ったように、帰国者の落ち着いた教会生活のために国内と国外、両方の教会が協力し合うことが望ましい。帰国した受洗者が皆さんの教会へ来たら、ぜひ暖かく迎え入れていただきたい。(原田裕子報)

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